法人設立したら知っておきたい税金のこと3「法人に発生する税金は何があるか」

経営者としては経営をしていく上ではいつどのくらいの税金が発生するのかは常に意識しておく必要があります。

そのためにはまず法人を運営していく上でどんな税金があるのかを知っておく必要があると思います。

今回は法人に関わる税金についてまとめていきたいと思います。

 

法人税

法人というくらいですからまず最も基本的な税金は法人税ということになります。

法人税はおおむね損益計算書の当期純利益をベースに法人税特有の調整を加え、その金額から税率を乗じて計算されます。

ですから基本的な考えとして、利益がたくさん出ればその分税金が多くなります。逆に利益が少ない又は赤字になっているという状態であれば税金が少なくなります。

さきほど「損益計算書の当期純利益をベースに調整を加え」と述べましたが、これを税金用語で「所得」といっています。

その所得がマイナスになった場合は税率を乗じてもマイナスですから法人税はゼロということになります。

ちなみに以前青色申告特典について記事で記載しました「欠損金の繰越控除」とう制度がありますので、青色申告で中小企業であれば、所得がマイナスになった場合、マイナス分を来期以降所得が発生したときにひくことができますので税金を安くできます。

 

 

ちなみに法人税の税率は30年4月1日現在では23.2%になっています。なお中小企業であれば軽減税率の制度があり、所得が年800万円以下の部分は15%になっています。

 

地方法人税

地方法人税という名前ですが、実は国に納める税金です。後述する地方法人特別税という税金があるのですが、このうちの一部を地方法人税に変更したという経緯があります。

この地方法人税は法人税額の4.4%相当額になっています。法人税と一緒に4.4%分も追加で払わないといけないんだな、という感覚でとらえて頂ければよいと思います。

 

法人設立したら知っておきたい税金のこと2「青色申告」

 

消費税・地方消費税

法人税とならんで大きな税金といえるのが消費税です。

消費税は以前の記事でもザックリとした計算方法を記載しました。

 

法人設立したらやっておくべき会計や税務のこと3-1「消費税対策1 消費税の計算方法・納税義務の判定方法」

 

復習にはなりますが、消費税の計算方法(原則的な計算方法)は、次のとおりです。なおすべての取引が国内で行われているという前提で考えて下さい。

消費税の対象となる収入 × 8% - 消費税の対象となる費用・消費税の対象となる資産の購入 × 8% = 消費税額(国と地方合計)

また簡易課税という計算方法を選択している場合は違う計算方法になります。今回は原則計算という前提ですすめさせて頂きます。

上記の計算方法から考えると、基本的には売上が多く、費用が少なければ消費税が多く発生する方向にはなります。ということは法人税と同じように利益がたくさん出ているほうが消費税が多くなる可能性は高くなります。

ただしこれも消費税の対象となるもの、ならないものがありますので一概にはいえないので注意して下さい。業種などによってかなりの違いが出てきます。

また設備投資など、固定資産を購入するとその分消費税は少なくなります。大きな設備投資をすれば消費税がマイナスになり、還付を受ける可能性もあります。

法人税は所得がマイナスになったら欠損金として来期以降に繰越がされますが、消費税がマイナスの場合は、課税事業者であれば還付になります。

月次決算をきちんと行っている会社であれば経過月までのある程度の消費税概算が計算できます。それをベースに年間の概算納付額を計算することは可能ですので、税理士等に確認してみるとよいと思います。

 

法人事業税・地方法人特別税

法人事業税と地方法人特別税は、都道府県に納める税金ですが、これは法人税と同じように法人の所得をベースに計算される税金です。

ということは所得がたくさん出ていれば税金が多くなり、所得がマイナスであれば税金は発生しません。なおこちらも法人税と同様欠損金の繰越控除ができますので、マイナスが発生した場合には来期以降にマイナスを繰り越すことができます。

税率の設定は会社の状況によってかなり複雑ではありますのでここでは割愛させて頂きますが、スモールビジネスで所得が年800万以下であれば、おおむね法人税で計算された所得の4~5%程度になるのが一般的です。そのくらいのイメージで考えておいてください。

 

法人住民税

法人住民税には法人税割と均等割の2種類があります。

法人税割は法人税額をベースに計算されますので、基本的にはたくさん所得が出ている会社ほど税金は多くなる傾向になります。

また同様に法人税額が発生していなければ税金はゼロですが、所得から計算される税金ではないので、欠損金の繰越控除のような制度はありません。

税率も状況によって様々ですが、おおむね法人税額の13%程度です。ということは法人税の所得から計算すると、法人税率が15%だとしますと、その13%程度が法人税割ですので、法人税所得の2%程度というイメージをもっておいてください。

また均等割については会社の資本金や従業員の数で金額が決まっている税金です。会社がもうかっているかどうかは全く関係なく、規模が大きければ大きいほど税金が高くなるというイメージです。

基本的には資本金1,000万円以下、従業員50人以下、1事業所であれば70,000円になります。

どれだけ赤字であってもこの税金だけは納付が必要ですのでご留意ください。

 

印紙税

事業を運営していくと取引先との契約をするとき、契約書を作成するのが一般的です。このように契約書を作成すると、内容や金額に応じて印紙を貼付する必要があります。

また売上代金を現金や手形を受け取った場合、一般的には領収書を発行しますが、その金額に応じて領収書に印紙の貼付が必要になります。

最近は電子文書やでんさいなどが多くなってきていますが、印紙が必要になるのは紙ベースのものだけです。電子でできるものについては極力そちらを利用したほうが印紙の負担を減らすことができます。

 

固定資産税

会社が保有している資産に対して課税される税金です。

土地、建物、備品、機械装置などを保有していると固定資産税が発生します。なお会社で車を持っているというケースがありますが、車については自動車税の範疇になってくるため、固定資産税はかかりません。

またソフトウェアなど、いわゆる無形固定資産とよばれるものも固定資産税はかかりません。

 

関税

輸入業者などであれば、海外から物を輸入する場合には通常関税がかかってきます。

こちらは通関業者などに依頼をして関税の申告をしてもらい、納付税額を納付することになります。関税率もさまざまですので、ご自身が輸入する物品の関税率は確認しておくとよいでしょう。

 

まとめ

法人を運営する上では以上のような税金が発生するんだなと思っていればよいと思います。

税率なども上記に記載したようなザックリとしたイメージで十分です。一番避けたいのはどのくらいの税金が発生するかを全く考えていないことです。突然多額の税金が発生して払うお金がない、ということにならないように注意しましょう。

 


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