月次決算を最大限経営に有効活用するための効果的な方法~その1

今回は月次決算というものについてまとめてみたいと思います。

といってもこの業界の人向けの内容ではなく、月次決算書を実際に活用される側である経営者のための内容になります。

税理士と顧問契約をしている場合、一般的に毎月経理資料を税理士に渡し、会計処理が完了した後、月次決算書(試算表とも呼ばれています)が提供されます。

この月次決算書をどのように作成するか、によってその期の着地見込み(最終損益)の予想精度が大きく変わってきてしまいます。

したがって予想精度の高い月次決算書をつくるためのポイントをまとめていきたいと思います。なおこのテーマは2回にわけてまとめていきます。今回は1回目として、月次損益計算書の売上総利益までを正しく計上するポイントになります。

 

STEP1 売上の計上基準を決め、その月の売上を基準どおりに計上する

まず一番最優先でやるべきことは、売上の計上基準を決めることになります。

商品販売であれば、

①出荷をした日を計上日とする

②相手に納品した日を計上日とする

③相手が検収を完了した日を計上日とする

などの基準があります。

このうち一番簡単な方法はもっとも計上日がとらえやすい①になります。規模の小さい会社であれば、特に理由がなければ①の基準で計上することをおすすめします。

出荷基準であれば、自分が出荷した日は宅急便の送り状などで確認ができますので、その月に出荷したものをすべて売上として計上していきます。

なお請求書についても同じ出荷基準で請求をし、できれば月末締にしたほうがひと月の売上金額とその入金額が一致するので、経理がラクになります。

 

STEP2 仕入の計上基準を決め、その月の仕入を基準どおりに計上する

仕入についても考え方としてはSTEP1とほぼ同じです。

ただ仕入については相手の請求書をベースに計上するほうがわかりやすいため、相手の計上基準に合わせるのがよいです。相手の請求が月末締であればその請求金額をそのままその月の仕入に計上します。自社の計上基準を頑固に守ろうとすると、毎月請求書と違う金額を計上することになり、かなり煩雑になるためおすすめしません。

なお相手の請求が月末締ではなく、20日締など月中の締日であるときは、本当に正確に行うとすると、請求書にのってくる前月の21日から月末までの仕入を除外し、今月の21日から月末までの仕入を計上する必要があります。

こちらは毎月の金額にそれほど変動がない、または金額が僅少なのであれば、簡便的に請求書の金額を毎月計上していく方法でもよいと思います。

 

STEP3 商品在庫を管理して正確な在庫金額を把握する

商品は在庫管理表などで入庫数・出庫数・在庫数などを把握します。それによってまず商品別の在庫の数量をきちんと把握できる体制をつくってください。

それができればあとはその商品ごとの単価をかければ在庫金額が計算できます。商品ごとの単価は一般的にはその月の最後に仕入れたときの金額を使用します。

在庫管理表は種類がそれほど多くなければエクセルなどでも十分管理できます。数量がかなり多くてセルでは難しい場合にはシステムなどを導入することにより、一般的には売上・仕入・在庫を一括で管理することも可能になります。

 

まとめ

月次決算に限ったことではありませんが、会社の損益を正しく算出するために、まずは最初のステップとして、売上総利益を正確に算出できる体制をつくることが重要になります。

毎月の売上総利益や売上総利益率を正しく把握することができなければ、商売がうまくいっているのか判断することができません。

有効な月次決算を行うためにまず今回の内容をクリアできる体制を構築していってください。ここがきちんとできれば、そのあとの部分についてはある意味どうにでもなりますので。

次回は月次決算における販管費の計上ポイントについてまとめたいと思います。

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